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ゲストさんに聞いてみた31 「小鹿田焼ソノモノ」

10月6日(日)のはけいちにゲスト出店の「小鹿田焼ソノモノ」さん。tiny little hideout Spoonful 眞嶋麻衣さんとpottery design CHEESE WORKSの岡田でお話しを聞いてきました。



ソノモノさんは東京豊島区の東長崎にお店を構える小鹿田焼専門店です。第4回はけいちから年1回はご出店いただいており、はけいち10年の道のり中でゲスト出店者として最も多く来ていただいています。


店主の榑松そのこさんの事やお店の馴れ初めなどはこの度初めて「ゲストさんに聞いてみた」でご紹介させていただきます。

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東長崎の小鹿田焼ソノモノのお店



ソノモノさん訪問のその日はあの台風15号が去った後で、交通路線は運休や間引き運転で大混乱でした。


駅から人が溢れ出る武蔵小金井駅に背を向け、スムーズに運行しているという西武線を目指して麻衣さんと岡田は自転車で小金井街道を北上し、花小金井駅へ。高架線から見る車窓の景色に慣れていた私たちには地面を線路が進む西武新宿線の景色はどこか懐かしくホッとするものがありました。


乗り換えをして西武池袋線東長崎駅に到着。お店は駅から徒歩4分ほど、人の暮らしを感じる昭和雰囲気の商店街にソノモノさんはあります。

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出前の名人がいる生活感が温かい商店街にお店はあります。

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麻衣さん

器がぎっしりと並ぶ店内にて店主の榑松そのこさんに、民藝とそして小鹿田焼に出会うきっかけは何だったのかお話を最初に伺いました。

小鹿田焼ソノモノ店主の榑松そのこさん



大学時代に博物館学芸員の資格取得のために駒場の日本民藝館で博物館実習をしたことが、榑松さんが民藝を深く知るきっかけになったそうです。民藝に出会い、そして日本各地の民藝の焼き物を知り、小鹿田焼も知っていくことになりました。そして日本民藝館主催の「日本民藝館展」をお手伝いする中で民藝の作り手と出会うようになりました。


学生時代も休みを利用し、民藝の窯元を巡る旅で山陰を訪れた際に神奈川のとある民藝店の方と出会い、卒業後そのお店に勤めることになりました。榑松さんの民藝店での仕事は店頭での販売のみならず全国の民藝作り手の取引先を巡り、仕入れ買い付けも重要な業務で小鹿田焼産地にも通い窯元の方々とも繋がっていったのでした。

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出産で民藝店を退職し、その後は民藝からも離れ区役所で勤務をされていた榑松さんがまた小鹿田焼を扱うことになる転機が訪れます。

榑松さんが勤めていた民藝店にはナント!はけいち組合員の横須賀さんが勤めていました。横須賀さんと入れ替わるような時期の勤務だったそうですが、その横須賀さんが関わっている子どもに関するデザインプロジェクト「コド・モノ・コト」から小鹿田焼で子どもの器を作れないかと榑松さんに打診がきたのでした。それをきっかけに仕入れを広げてネットショップと展示会での販売で榑松さんは小鹿田焼の仕入れ販売を始めることになりました。


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口径、深さ様々なお皿は使いやすく、買い足しもしやすい。



現在のお店は今年9月15日で8周年を迎えました。「もともと実店舗をやるつもりはなかった」という榑松さん。そんな榑松さんでしたがお店を持つきっかけが起こります。


ご家族が中野で営まれていたハンコ屋さんが移転をすることになったのです。現在の店舗に移る際に場所が広いので、小鹿田焼のお店も常設販売があったほうがお客様も来やすいので良いということで開店することになったそうです。

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ゴム印のお店と同居されているのはこういう訳だったのです。


現在は小鹿田焼の窯元10軒全部と取引をするようになっているそうです。現地に榑松さんが赴き直接仕入れをし窯元とコミュニケーションを図りながら仕入れをしています。それぞれの窯元の特徴を理解し、器を求めるお客様に説明して伝えながら販売しています。


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(ポスター2014年のものですが)今年も民陶祭は10月に予定されており、
榑松さんもお手伝いに行かれるそうです。
小鹿田焼産地との信頼関係の育みはこのように生まれるのだなと思いました。


私たちが知りたかったことのもう一つは榑松さんがなぜ、小鹿田焼に絞ったお店を作られたのかということでした。その問いに榑松さんはこう答えてくださいました。


「小鹿田焼の良さは300年続く昔と同じやり方をずっと続けているのに、古臭くならなず、実用しやすいこと。和食用の器として限定されず、中華、エスニック、パスタなどにも合わせやすい懐の深さがあり、且つ値段が手頃であることです。集落のある山から土を採り、川の流れを使った唐臼で粉砕し、水簸し、練って、蹴ろくろで成形し、模様をつけ、薪の登り窯で長い時間をかけて焼き上げます。一時は製土の機械化も取り入れたのですが機械がすぐ壊れてしまうので昔ながらのやり方に戻したという潔さ。小鹿田焼に特化した店にしたことは良かったと思っています。この業界も狭いので品揃えのバッティングもしやすいものです。最初は3軒の窯元との付き合いだったが今では10軒全部とお付き合いをしています。昨今、民藝が注目されてブームとも呼ばれていますが、ソノモノでは民藝のみの字も売り文句にはしていません。昔から当たり前に良いものを作ってきた中に美しさがあったということを紹介し続けています。」

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左)岡田     右)榑松さん


10月6日のvol.111はけのおいしい朝市は「暮らしの基本を楽しもう」というテーマです。


ソノモノさん、きっと使いやすい器をたくさんご紹介していただけると思います。気に入った器一つで食卓は楽しくなるし、今度は何を盛り付けようか、そんなことを考える時間は暮らしを温かくしてくれます。どうぞ10月のはけいちをお楽しみに!!


小鹿田焼ソノモノ

〒171-0051 東京都豊島区長崎4-25-7  tel:03-3958-5231

営業時間 11:00~18:30
定休日
   日曜日

web http://www.sonomono.net/

Twitter https://twitter.com/onta_sonomono


聞いた人・写真:はけのおいしい朝市組合 眞嶋麻衣、岡田ちひろ

書いた人:岡田ちひろ






by hake-ichi | 2019-09-25 17:26 | ゲストさんに聞いてみた | Comments(0)


  


by hake-ichi

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