スタッフに聞いてみた「眞嶋麻衣さん × 横須賀雪枝」
横須賀 まずはマイさんの丸田ストアーとの出会いというか子どもの頃の丸田との思い出みたいなところから聞かせてください。
眞嶋麻衣(以下眞嶋) 小学3年生までは高島平の団地に住んでいて、丸田ストアーの目の前には父の実家がありました。なので時々祖父母に会いに遊びに来る場所だったんですね。その頃の丸田は本当に活気があって、お客様も多くてあたたかいストアーでした。今大きなマンションがあるところは慶應大学のグラウンド、畑も多くて今よりもずっとのどかでした。
3年生の時に祖父母と同居することになって、小金井に引っ越ししてきました。それからは母も家の冷蔵庫がわりに毎日買い物に行くところが丸田ストアーでした。子どもの頃の印象深い思い出は高島平の団地の一階にも丸田のような商店街があって、そこにコロッケを買いに行くように母に言われて、妹とおつかいに行ったんだけど、熱々でビニールが破れてしまい、母に怒られる!と思って慌ててお店に戻ったら交換してくれて、子ども心に「ああ助かった」と思った記憶があります。商店街やストアーっていいなっていう思いになった最初の記憶なのかもしれないですね。
眞 嶋 それまでいろんな仕事をしてきて、主に飲食の仕事が多かったのですが、アフリカに少し長く旅行に行っていてそこから帰ってきた時に、妹から「丸田が空いたよ」と連絡があって、ピンときて「あ、やりたい」と思いました。アフリカや海外の市場がとても好きで、旅の途中でも気に入った市場があると好きなお店に何度も通ったりしてしまいます。それは丸田で育ったからなのかもしれない。子どもの頃住んでいた高島平の団地の一階にあった商店街も通じるものがあります。
横須賀 それまでやったきたお仕事の話も少し聴かせてください。
眞 嶋 最初はちゃんと就職したんです(笑)、貿易会社の事務でした。2年働いて。そのあとフェアトレードのようなこと、食にもとても興味がわいてきて、お金を貯めてあちこち旅もして、エスニック料理の美味しさにも目覚めたんです。カフェやレストランで働く仕事も色々やりましたが、ある時にキッチンカーで働くことになって、タイ料理だったんですが、その時に本格的に調理を担当することになって、もっとちゃんと勉強したいと思って夜間で調理師の学校に通いました。昼間はデパ地下のオテル・ドゥ・ミクニで働いて。もっとちゃんと修行したいと思っても、もういい歳だったのでなかなか働かせてくれるお店がなくて、軽井沢のプリンスホテルで働かせてもらえることになって軽井沢に行きました。7〜8年いたかな。厳しいけど優しく教えてくれる人もいて本当に勉強になりましたね。軽井沢に行ったことで田舎の土に触れる暮らしも経験し、また作りたいと思う料理が変わってきました。
岡 田 毎日作れる人って本当にすごいと思う。続けていくことがプロへの道というか、毎日でもできるって尊敬します。
眞 嶋 毎日料理することはちっとも苦じゃない。好きなんだと思う。疲れて帰ってもまた料理したくなりますね。主婦の人だって毎日やっていると思うけど。
横須賀 そういう経験を経て丸田ストアーにお店を持つことになったんですね。お店を持ちたいって思っていたんですか?
眞 嶋 いつかは持ちたいと思っていました。丸田にっていうのを具体的に考えていた訳でもないんですけど、でもやっぱりずっと思っていたのかも。
横須賀 マイさんが子どもの頃通っていた時の丸田って私たちが知ってるお店あるんですか?
眞 嶋 数年前に引退された魚屋のこうさいさん夫妻はそのころもいらっしゃいましたよ。スプンフルを始めた時も一番お世話になって一番いろんなことを教えてくれた方々ですね。
横須賀 スプンフルは昨年末に10周年を迎えましたが、どんな10年でしたか。
眞 嶋 開店した10年前は周りは全部大先輩のお店で、本当に多くのことを教えていただきました。毎日の商い、正直にお客様と近い距離でお付き合いすること、顔の見える関係性でやることの大切さ、いろんなことを教えていただきました。本当に良い勉強をさせてもらったなと今つくづく思います。
そして今は同世代や若い人たちと丸田ストアーをやっていてまた新しいかたちのストアーになっていけばいいと思っています。昔の丸田のやり方を継承するところもありながら、それは強制するものでもないと思うし。今まで感じてきたことはみんなにも伝えて、みんなのお店をよくすることを考えたい。今はお肉や野菜、新鮮な野菜を丸田で仕入れられてそれで料理ができる。感謝と幸せしかありません。
横須賀 なるほど〜。そういう思いなんですね!それは丸田にくるお客様にもきっと伝わってますよね。
これからどうしたいとかやりたいこととかありますか?
眞 嶋 どうかなあ。今年は整理する年だと思っているんです。いろんなことを整理して新たにスタートしていきたいと思っています。新しいことにも挑戦したいと思うけど、それが何かはまだはっきりわからないかな。
でも顔の見える人からものを買うこと、思い入れのあるものに囲まれて暮らすことの楽しさをみんなに知ってもらいたいと思っています。遠くてなかなかスプンフルまで買い物に来られない方のために通販も始めたいと思っています。色々と頑張ってくれるスタッフと一緒に頑張っていけたらいいなと思ってます。
横須賀 面白いお話聞けて、よかったです!楽しかったー!
岡 田 麻衣さんのことよくわかりました!ありがとうございました。
by hake-ichi
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